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発注を減らして在庫も減らしたのに売上は増えた「haco!」の手法

新型コロナウイルス感染拡大の影響が色濃く残っていた2020年秋、客単価8%UP、売上高25%増(昨対比)と好業績を収めた通販大手フェリシモグループのファッションECサイト「haco!」。現在は在庫が減ってキャッシュが増え、「サイトを訪れるお客様に楽しんでいただきたい」という本来の目的達成に向けた投資を加速できる好循環になっています。haco! のメンバーはどのように課題を解決し、成果を上げたのでしょうか。“在庫DX”が軌道に乗った今だからこそ言える本音を、haco! を運営する株式会社cd.の葛西龍也代表に語っていただきました。

コンテンツ
 1. 在庫20%削減、キャッシュ倍増
 2. 「PL脳」から「BS脳」へ転換
 3. 人とツールとで役割分担
 4. 消費者に付加価値を届ける
 5. まずは課題感覚の持ち方

在庫20%削減でも売上微増、キャッシュ倍増

※以下、葛西氏の講演の要約です。
haco! がFULL KAITEN導入前に抱えていた課題は以下のようなことだった。

・カタログ通販からECへ移行したにもかかわらず生産構造がフィットせず在庫が増加
・在庫の年度、シーズン、横展開ごとにデータを整理できていない
価格競争に巻き込まれがち
・人的リソースが足りない
・売上原価=期首在庫+期中仕入れ-期末在庫、という単純計算で済まそうとするPL脳

これに対し、課題解決のためにFULL KAITEN導入を決めた理由は次のようなことだ。

・月額利用料が人を雇うより安い
・自前主義よりも速く効率的に在庫に関する知見が得られる
・株式会社フェリシモの事業部から分社化し、仕入れに対する考え方を見直した

FULL KAITENを使い始めると、スタッフからは「業務がデータ抽出メインから施策立案メインになった」「在庫の数字と向き合う頻度が四半期ごとから週1回になった」「在庫をただ消化するだけでなく、どう売上をつくれるかという意識に変わった」という声が多く上がるようになった。

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その結果、施策を考える→売れる→企画や集客に連動という好循環が生まれ、異口同音に「楽しい!」と言えるようになっている。

これは数値面に如実に表れている。2020年9月~21年2月の半期で、サイト流入数は昨対比8%減ったもののCVRは11%向上し、売上は3%増加した。2021年1月末の在庫高は20年3月末と比較して約20%減っており、GMROI(粗利高/在庫高)は7ポイントも改善した。そして、キャッシュは実に2.1倍に増えた。

分社化初年度でもあり、資金繰りはシビアに見積もってスタートした。投入型数や投入枚数を2割弱絞り、既にある資産である在庫をうまく活用することに成功したので、売上を減らすことなく在庫は減らし、その結果キャッシュを増やすことができた。

「PL脳」から「BS脳」へ転換

FULL KAITEN導入後の2020年11月には出荷倉庫を変更し、倉庫内にもオフィスを設けた。倉庫からのインスタライブ等も実施し、お客様にも“宝探し”感覚を共有してもらえた。これも、データ抽出などの価値を生まない業務をFULL KAITENにしてもらい、スタッフが施策立案に時間を使えるようなったことで生まれた成果だ。

※続きは下記リンクからご覧になれます(無料)。

葛西氏の講演・対談の全文書き起こしはこちらからご覧になれます↓↓


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人口減少に所得低下、COVID-19による新常態──。アパレルをはじめとする小売業は厳しい環境に置かれており、生き残りには新しいビジネスモデルが必要です。私たちザイコロジー・ニュースは「在庫」を起点に、企業活動を持続可能なものにするのに役立つ情報を発信し、問題提起をしていきます。